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潮に乗った物語

石野昇太

石野昇太

活動エリア:八丈島

所属ショップ:レグルスダイビング

「満月が憎い」
まさか僕の人生でそんなことを思う日が来ることになろうとは
予想だにしていませんでした。
集魚灯を利用するHOTけNIGHTは、漆黒の闇夜が好条件。
そんなわけで毎日月齢カレンダーとにらめっこしています。
夏至を過ぎて少しずつ日が短くなってきたことが嬉しくてたまりません。
こうして季節の移り変わりに接して生活をしていると、気分はすっかり農耕民族。

伊豆諸島・八丈島より、石野です。

 

月の満ち欠けもそうですが、
浮遊生活を送る生物にとっては潮の流れも大きく影響しています。
八丈島は黒潮の島です。
もちろん潮汐表も大まかな目安になるのですが、
黒潮がどこを流れているかで流れ方が
大きく変わってしまうことが予測を難しくしている要因で
ここに風向きも複雑に絡み合っているようです。

 

7月1日の海開きからだいぶ遅れた17日。
待ちに待った黒潮の接岸がありました。
ようやく水温は28度まで上昇。
透明度は30mを超えて、これからますます良くなっていきます。
水温11度、透明度10mでヒーヒー言っていた上旬と比べると雲泥の差で、
黒潮の恵みに感謝しなくてはなりません。
ところが、高水温に慣れてしまうと
あれだけブーたれていた冷水塊が恋しくなってしまいます。
黒潮が接岸する前だからこその面白さがあったからです。

 

潮目には、浮遊物が溜まる傾向があります。
黒潮の境というのはその潮目の最たるもので、
プランクトンが溜まり、大物回遊魚が集まってきます。
ひとたび風が吹けば、その浮遊物は沿岸に押し寄せられていき
たまたま湾内でせき止められることもあります。
黒潮が行ったり来たりしてウズウズしていた7月上旬は
梅雨の末期でもありました。
その頃、八丈島では南西の風が続きます。
すると、南西方向に口が開けた旧八重根港には
大量の浮遊物が溜まることになるわけです。
トビウオやシイラなど浮遊生活を送る幼魚たちはその浮遊物と一緒に流れ着きます。
下げ潮や風向きの変化によってそれらは再び外洋に押し出されてしまうのですが、
普段は海にポツンと浮かぶ彼らがひとときでも岸を見て何を思うのか。

 

流されて岸までたどり着いてきた兄弟が水面で寄り添っている姿から、
つい想像を膨らませてしまいました。。
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CATEGORY:八丈島

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