
6月も中盤になりました。海は夏に向かって急速に生物たちが増えています。
そんな本日は奄美大島よりホマレがお送りします。
今日のご紹介する生物は『オリヅルエビ』学名:Neostylodactylus litoralis
僕の最初の出会いは10年程前にフィコカリス・シムランスに似てるけど何だろう?
っとイラモについた茶色いオリヅルエビを発見して、たまたま島に来ていた千葉県立中央博物館分館 海の博物館の奥野先生に見てもらい、
フィコカリスとは別種でまさに調べている最中のエビだということを聞いてテンションが上がったのを憶えています。
それから数年は全く会えることなく久しぶりに会ったのはここ奄美大島に帰ってきてから、そのころには
『オリヅルエビ』という素敵な名前もついて石垣などでも見つかっているようでした。
このエビの面白いのは自分の足でプランクトンを絡めとって捕食するという行動!!
しかも普通のエビのような反り方ではなくⅤ字型のまさに折り鶴のような形をしています。
この写真は前足を7割方広げているところ!!
こっちはコンパクトにたたんでいるところ!!
夜にライトでプランクトンを集めて彼らが捕食しているところを見ようと密かに思案中~!!
岩の裏にあるオリヅルエビの後ろにあるサンゴの仲間に擬態しているので、
岩をめくって丹念に探さなければなかなか見つかりません。
今まで見てきた子は外洋で荒れてしまうと岩が動いていなくなっていたのですが、
今回の子は湾内の5mの水深で2週間ほど居付いてくれています。
願わくば、赤色の相棒が一緒に居付いてくれることを祈って見守りたいと思います。
諏訪 誉
CATEGORY:奄美大島