先日、写真のトリミングで悩んでいたときのこと。
親方の「左のスペースがいらないよ。」
というアドバイスに従って編集した写真を見たみぃさんがひとこと。
「なんでそんなキツキツにしちゃったの。」
2人の間で板挟み。
もう、ばか。
伊豆諸島・八丈島より、石野です。
ガバッ!
こちらのアカエソ、実に見事な獲物を捕らえることができました。
こんな大きなフサカサゴをいったいどうやって飲み込むのでしょう。
その答えは特殊な歯。
アカエソの口には、返しのような歯が無数に生えているのです。
例えば猫じゃらしを逆さに持ってニギニギしていると
自然と手のひらから出てきます。
アカエソの歯もそれと同じ原理が働き、
口を開閉するだけで勝手に奥へと押し込まれていくわけです。
一度捕まってしまうと、いくら暴れても逃げ出すことができません。
捕食者の立場であるはずのフサカサゴといえど、
一瞬の隙が命取りとなるんですね。
でも、あれ?
ひれが上手いこと口の外に出ているではないですか。
これではアカエソがアゴを動かしても、
ひれがひっかかってこれ以上中へ入っていきそうにありません。
また、吐こうとしても返しの役目を果たす歯が邪魔をします。
フサカサゴが喉に詰まった状態のアカエソは、
捕食することができなくなり、次第に衰弱していってしまいます。
一方、フサカサゴも身動きが取れず、獲物に飛びかかることができません。
このままでは、運よくフサカサゴが逃げ出すか
アカエソが無理やりにでも飲み込むかしない限り、
両者共に力尽きてしまうのです。
CATEGORY:八丈島