親方の言い付け「写真は寄れ!寄れ!寄れるだけ寄れ!」
それを信じて約2年。ようやく魚に寄れるようになりました。
先日これでもかってくらい最短まで寄って撮った写真を
親方に褒めてもらう気満々で見せたら「寄り過ぎ、離れろ」・・・
ヨレヨレ詐欺に騙されました。もう、バカ。
伊豆諸島・八丈島より、石野です。
八丈でも指折りのダイビングポイントであるナズマド。
そのずっと奥の方、険しく反り立つ根を2つ、3つと乗り越えて、
激しい流れに打ち勝つことができたダイバーだけが辿り着くことができる場所があります。
そこは水深30m。
果てなく続く砂地が目の前に広がります。
目を凝らすと、遠くにポツンと赤い影が見られることがあります。
まるで地平線の彼方から昇る、美しい朝日を彷彿とさせるその出で立ち。
その正体は、アサヒガニという体長15cmほどにもなる大型のカニです。
彼らの姿を間近で観察したいのであれば、
見つけたらすぐさま追いかけなくてはなりません。
アサヒガニのはさみ脚は平たくなっていて、
シャベルのように砂を掘ることができます。
目があった瞬間、その特殊なはさみ脚を巧みに動かし
眼にもとまらぬ速さで砂の中に潜っていってしまうのです。
そ~っと近づいているようでは、到着したときには影も形も残っていないでしょう。
それでは、もし砂に潜れなかった場合、彼らはいったいどうするのでしょうか。
「逃げられない」と判断したアサヒガニは次の瞬間、驚くべき行動に移るのです。
それは、
なんと
ダッシュ
「横歩き」ではありません。
前に、走るのです。
例え目の前にカメラを構えたダイバーがいたとしても、
「どけどけどけ~」と言わんばかりに立ち向かってくるのです。
あまりの速さに呆気に取られていると、
アサヒガニは股の下を潜り抜けた後、猛烈なスピードで走り去っていきます。
「カニは横に歩くもの」という常識を覆す暴走蟹。
その分厚い甲羅の中にはたっぷりと身が詰まっていて、冬に旬を迎えるおいしいカニです。
大晦日に企画している「紅白ブログ対決」に向けて
僕が所属するチームは着々と準備を進めています。
是非、楽しみにしていてください。
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CATEGORY:八丈島