押忍!石野です。
前回の告知通り、フィリピンはセブ、マクタンからの更新です。
本来ならば、毎年の春休みは伊豆や沖縄を周遊しながら勉強してきましたが、
今回は初の海外遠征です。
初めてのフィリピンは、牛が歩いてるし、信号ないし、
お釣りは投げ渡されるし、四六時中野外カラオケ歌ってるし、
ナスからハエ出てくるし、毎日アポゴンdisってないと気が済まなくなってくるし、
日本では考えられないようなことが次から次へと起こります。
そんなフィリピンで、1月23日から3月8日までの約1か月半、
ダイビング業界の最先端を走るアクエリアスダイバーズさんで勉強させていただけることになりました。
日本を発つときは、メルヘンとスヌートを習得する!!と意気揚々としていたはずなのに、
見たこともない魚がいっぱいのマクタンで、毎日図鑑写真ばかり撮って過ごしています。
オーナーの白石さんも、HIJO-KINGことDIさんも、とっても魚に詳しくて
「八丈にはイズハナダイ系何がおる?」と聞かれて「・・・イズハナダイ。。。系?」状態な僕は
レグルスで働き始めた頃を超える勢いで魚の勉強してます。
ここはフィリピンですから、メラネシアン・アンティアスやパープルビューティーといった
日本では見られない魚がたくさんいます。
それら和名のない魚たちのことはもちろん、
白石さんやDIさんの知識レベルに少しでも合うように、
これまで見ないふりをしていた”属”や学名についても急ピッチで叩き込んでいるところです。
バシバシ図鑑写真撮って、同定してってやりたいのに、
八丈を出る1ヶ月以上前から甲殻類を被写体にスヌート撮影することにハマっていた僕は、
泳ぐ魚にピントを合わせるスキルをほとんど失っておりました。
こんな状態でメルヘンもスヌートも撮ってるなんて暇ありません。
各ヒレの開き具合にここまで固執することも正直なところなかったため
全く納得のいける写真が撮れなくて恥ずかしい限りです。
あと、テンジクダイ写真いっぱい撮ってこい言われてるのでそれも並行して苦闘中。
ほんと、頑張りますわ!!
イエローフランクド・フェアリーラスのオスです。
日本で見られるクロヘリイトヒキベラと同種かもしれないようです。
1週間かけてようやくヒレ開いてるの撮れた!!
続いて、HOTけNIGHTinCEBU!!!のコーナー
こっち来てからほぼ毎晩やってるHOTけNIGHTについてです。
正直言って、マクタンの夜、めっちゃ面白いです。
「セブの浮遊系、確立してや〜」って言われて来たので
一から調査して、記録つけてって覚悟していたのに、
もう白石さんもDIさんもすでに浮遊系何度もやっているんですもん。
僕来た意味ないじゃーんって感じ。
と言うより、これ誰がどうやっても面白いんじゃないの?って思えるほど
毎晩めちゃくちゃ当たってます。
例えば、シャコのアリマー幼生、掃いて捨てるほどの数が毎晩でます。
巻貝のベリジャー幼生も毎回必ず数個体見つけてます。
他にもオトヒメエビのゾエアやコシオリエビっぽいメガロパなど、
半端ない種類の甲殻類が見つかります。
タルマワシの仲間やフィロゾーマも見られました。
たった1週間やっただけなのに、すごいです。
そして、肝心の魚はというと、こちらも
数え切れないほどの種数が見られています。
例えばスズメダイ科の稚魚は、ニセネッタイスズメかと思われる個体が見つかりました。
他にもスズメダイ科、ブダイ科、ハタ科の稚魚など、アイドル級の出物が数種類も。
これは一体なんだ?と科の推測もできないような
へんちくりんな格好の稚魚も見つかるんで毎晩驚いています。
八丈でも去年ちょこちょこっと出たイットウダイ科リンキクチス幼生。
種の特定は難しく、これが何に成長するかは不明です。
尖った鼻っ面がイカしてます。
ハナミノカサゴかなー?と思われるフサカサゴ科稚魚。
アクエリアスダイバーズのフィリピン人スタッフは
目がとてもよくいろんなもの見つけてきます。
見たい見たいと思っていたカエルアンコウ科の稚魚は、
何と一晩で2個体も見つけてしまいました。
普段見慣れている姿とは違って、防護スーツを着た奇怪な格好をしています。
もともと写真で見ていたような可愛さがないのは、腕のせいか。
八丈と違って、セブの海は時間の制約がないため
こっちに来て4日目には早速ダイビングオールナイトもしました。
日暮れからHOTけNIGHTを4本も潜りました。
翌日には立ち上がれなくなるほどの疲労が残りましたが、
少しずつ色々な条件でデータ蓄積して今後の役に立てればいいなって思ってます。
2月の中旬に一度ボホールまで遠征しますが、
それ以外はずっとマクタンにいます。
時間のある限り、ナイトやらせてもらおうって思ってるので
次回更新日、お楽しみにー。