
皆様、こんにちは。
今日は葉山から田中翔がお届けします。
今日は「さるかに合戦」のモデルとなった「アカテガニ」というカニの話です。
葉山から車で30分ほど走らせた場所に、アカテガニがたくさん住んでいる場所があります。
大潮の夕暮れ時、アカテガニの集団放仔の様子を観察しに行ってきました。
アカテガニは普段は、藪の中や、土手などに自分で作った巣穴の中で暮らしています。
日が沈んだ頃、藪の中からガサゴソとたくさんのアカテガニが藪の中から降りてきます。
アカテガニは自分の腹部に卵を抱卵しています。
波打ち際で腹部を開閉させることによって、卵の殻が破れてゾエア幼生が水中に放たれます。
体を半分ぐらい水に着けて体を細かく震わせ、一気にゾエア幼生を放出します。
もう小さすぎて何が何だかわかりませんね。。。
無事仕事を果たしたメスはその後、藪の中に帰って行くのですが、その前にオスが待ち伏せていて、
即座に交尾を行います。
休む暇がないですね。。。頑張れーー!!
あまりにも長くメスを待っていて、泡を吹いているカニもいました。(笑)
カニが泡を吹く理由を簡単に説明すると、カニは鰓呼吸をするので、少量の水が必要になります。
鰓呼吸をした水を口から吐き出し、空気に触れさせて足の付け根から再び体内に取り入れています。
ただ、これを繰り返していると水が蒸発してきます。水を吐き出した際に、一緒に体液も混じった
水が出てくるので、だんだん粘り気が強くなり、最終的に口から泡を吹いたような形になります。
少し泡で遊んだりもしました。(笑)
昔は、道路を覆い尽くすほどのアカテガニが観察できていたらしいのですが、今は
環境も変わり、数もかなり減ってきているそうです。
人間のせいだけではないのですが、やはり人間が環境を守っていくのは大切だなと感じました。
アカテガニがいつまでもここで暮らしていけるように僕も何かできることはないか、
すごく考えさせられたアカテガニ観察となりました。
以上、翔がお伝えしました!