
西表島のまさひろです。
8月に入ってからは、学生のダイビング合宿や、
お盆休みで来られるリピーターの方々とのダイビングで、連日海へ出ております。
学生たちの若さ溢れるパワーに僕たちも元気をもらったり、
毎年遊びに来て頂けるリピーターの方々と懐かしい話をしたりと、
この時期らしい楽しさを味わってます♪
さて、そんなお盆真っ只中ですが、
今日はこれまたマニアックな『マングローブ域』でのダイビングをご紹介します。
まず始めに「そもそもマングローブとは何ぞや?」という所から説明していきましょう。
マングローブとは簡単に言うと、河口・汽水域にある森林の事を指します。
マングローブに似た植生として『半マングローブ』というのも存在しますが・・・
詳しい事を書くとものすごく長くなってしまうので割愛します。
詳しく知りたい方は、ネットなどで調べてみて下さい。笑
世界で70~100種はあると言われているマングローブですが、
その内、日本で見られるマングローブは、全部で7種類。
(オヒルギ・メヒルギ・ヤエヤマヒルギ・ヒルギダマシ・ヒルギモドキ・ハマザクロ・ニッパヤシ)
奄美大島が自然分布での北限(他は人口移植だったり、半マングローブに属する)なので、
日本では鹿児島と沖縄でしか見れない事になります。
その中でも、この7種全てが揃ってるのは西表島だけ!
そんなマングローブが群生するポイントで、タンクを背負って潜る事があります。
水中からマングローブの根っこ、葉っぱ、そして青空や雲まで入れて撮るこの構図が最近のお気に入り♪
ただし、自分の吐いた泡で水面が揺れてしまうとアウトなので、
『呼吸を吐いた直後~次に呼吸を吐くまで』の間が勝負です!!
この写真を撮った時は、水中で1分くらい息を止めて、水面が穏やかになるのを待ってたと思います。笑
ちなみに、西表島の中で1番多く見かけるのが、この『ヤエヤマヒルギ』。
根っこがタコ足状に広がるのが特徴で、
この根っこが幹を支えているようにも見えるので『支柱根』とも呼ばれます。
また、この根っこから栄養も取っているのですが、汽水域に群生してるマングローブは、
塩分を取りすぎると葉っぱを枯らせて調整するという能力を持っています。
僕たち人間も、取りすぎた栄養をどこかで発散する能力があればいいんですけどね。笑
この写真はコンデジのみで撮った半水面の写真。
水面が穏やかな時なら、コンデジのみでもこれくらいは撮れます!
みなさんにもよくオススメする撮影方法ですね。
ワイドレンズがあれば、なお良しです!!
また風がない日は、水面を鏡のように利用して、ミラー写真を撮る事もできます。
そして、この写真をよーーーく見てると、何か見えてきませんか?
・・・こうすると分かりますかね?
写真を横にすると、なんとなく顔に見えませんか?
もちろん狙って撮ったんです!と言いたい所ですが、実は完全まぐれ。
家に帰ってパソコンで見た時に気付きました。笑
マングローブを見つつ、波打ち際やマングローブの根っこのあたりを見てみると、
トントンミー(ミナミトビハゼ)がたくさんいます。
いつもは泥地にいるハゼなので、背景が暗い色になってしまいがちですが、
マングローブ域で撮影をすると、背景に緑を入れる事ができます!
根っこにちょこんと止まってるこの感じがかわいいですね♪
また少し離れた砂地にはハゼも多く、ここでしか見られないハゴロモハゼもいます!
水温の高い夏はいつもよりハゼに寄れるし、
オスのディスプレイ(求愛行動)が観察できる事もあるので、
ハゼ好きにはたまらない時期ですね。
マングローブをワイドで狙うか、トントンミーやハゴロモハゼをマクロで狙うか・・・
いっその事ワイドもマクロも狙いたい所ですが、
『2兎追う者は1兎も得ず』という言葉があるように、
両方を追うと、決定的なシーンを見逃す事が多いです。笑
ここでは被写体を1つに絞って、じっくり撮影する事をオススメします!!
何度も通いたくなるマングローブ域でのダイビングですが、
潮汐や天候、濁りの状況など、ここで潜るためにはいくつかの条件をクリアする必要があります。
頻繁に行けるポイントではありませんが、
波が穏やかで雨が少ない夏時期は行くチャンスが増えるので、
ぜひ西表に来た際には、1度は体験して頂きたいポイントですね。
まさひろ