
西表島のまさひろです。
12月に入り、クリスマスツリーやイルミネーションが増えてくると共に、
イバラカンザシにカメラを向ける人も増えてくるかと思います。
この写真だけ見ると『冬だなぁ、クリスマスだなぁ、』と思うかもしれませんが、
西表島は南寄りの風が吹くと12月でも最高気温が25℃を超える日もあります。
(今日も最高気温27℃を記録したので、1日半袖で過ごせるくらいでした。)
今年はエルニーニョの影響が強く、暖冬傾向だと言われていますが・・・
ここまで暖かいと冬って感じがしないですね。
たまには半袖のクリスマスっていうのもいかかでしょう?笑
さて、前回のブログで『ハゼの次はエビ・カニで行く!』と宣言してたので、
今日はこちらをご紹介したいと思います。
『オリヅルエビ』です!
僕が好きなエビ部門で1・2位を争うくらい好きなエビですが、
非常に分かりにくい姿をしているのが難点です・・・。
一応初めて見る方の為にも分かりやすい写真で詳しい説明をしてみましょう。
先程の個体とは別個体ですが、背景を黒抜きにして撮ってます。
この写真を使って、体のパーツを説明していきましょう。
番号を3つ付けてみました。
1:しっぽ
2:触覚
3:目
となっております。
みなさん合ってましたか??
そしてこの『前脚』にあたる部分が『捕脚』と呼ばれている、網状の脚になっています。
見た目はフィコカリス・シムランスに似た姿をしていますが、この捕脚の部分が大きく異なるのが特徴です。
この捕脚を広げてプランクトンなどの餌を捕まえるのが捕食方法となっています。
(ちなみに、捕脚は餌を取る為の脚で、歩く為の脚は別であります。)
このオリヅルエビ、生息環境は主にガレの裏なのですが、どこのガレでもいる訳ではありません。
ある程度の潮通しと、ガレ下の環境が重要になってきます。
サイズは約1センチ前後。あまりに小さいのでそのまま見過ごしてしまう事もたまにあります。
カラーバリエーションも非常に豊富で、最初の写真で紹介した『赤色』が圧倒的に多いんですが、
たまーに ピンク、黄色、白、青、緑、オレンジなどの多彩な色も見る事ができます♪
小笠原でガイドをしている頃から存在は確認していたんですが、
その頃はまだ和名が決まっていなかったので、
僕の中では学名:Neostylodactylus litoralis の『リトラリス』の方が呼び名としてしっくりくるんですが・・・
ここ数年で急激に発見例も多くなり、すっかり『オリヅルエビ』の名前が定着してきたなぁと改めて思います。
・・・説明が長くなりましたが、このオリヅルエビ、エビマニアの人にはたまらない生物じゃないでしょうか?
他にもガレの裏はいろんな生物に出会える素晴らしい環境ですが、
一方でガレめくりをやりすぎて生物が少なくなってきてるのも事実です。
これらの生物が長く観察できるように僕たちも気を付けていきたいですね!
まさひろ